オール電化住宅も増え、以前よりも火災の心配はないのかもしれませんが、ニュースでは放火事件もあり、火を消せるものが何もないのも気になります。
たまに、意外なものから出火するという防災をテーマにした番組を見ると、IHクッキングヒーターや衣類乾燥機など身近なものからも出火するとあります。
火のまわりは早いという話も聞くため、個人的に、消火器でも買っておこうかと思うのですが、これが、よくよく考えてみると気軽に買えそうな気がしません。
家庭用の消火器で、定番は、『粉末ABC消火器』。ピンを抜いて、レバーを握れば、粉末の消火剤が噴射するというものです。これは、油や電気の火災にも使えます。
加圧式と蓄圧式があり、仕組みが違います。加圧式は、レバーを握ることで、消火器内部にある小型の加圧用ガスボンベが噴射し、容器内の圧力が上がり、粉を噴射します。レバーを握らなければ、消火器内部に圧力はかかっていません。
よく古い消火器は爆発すると言われていて、この加圧式のことです。なぜ、爆発するかというと、消火器が古くなり傷んでいると、レバーを握った時に、一気に内部の圧力が上がるため、それに耐えきれず、底が爆発して抜けるというものです。もちろん、強い圧力がかかるため、怪我をすることにもなり危険なのですが、仕組みを考えると、古くてもレバーを引かなければ、大丈夫そうにも思えます。
蓄圧式は、すでに圧力がかかった状態。そのため、レバー近くに圧力計があり、中の圧力が確認できます。このタイプだと、古くなって、消火器が傷んでも、圧力がどこかから抜けることになり、爆発はし難いようです。
加圧式と蓄圧式の大きな違いは、仕組みからも分かるのですが。加圧式だと、レバーを握り、一度使うと、消火剤を出し尽くすまで止まりません。蓄圧式の方は、レバーを離せば止まります。
これだと、火が1カ所から出ているなら、出し尽くしても消えれば良さそうですが、右も左もとなり、様子を見ながらなら、止められる蓄圧式の方かなとなります。
粉末の他、液体の強化液消火器もあり、これは蓄圧式がほとんどのようだ。粉末と液体の違いとしては、粉末の方が放出したときに広がりがり、広い範囲に効果があるのに対し、液体は、やや広がりがない分、冷却効果があり、天ぷら油火災に特に優れています。
粉末では、使い方が悪い場合、火を消し損じる可能性もあるのですが、液体では、冷却効果が高い分、かかった部分は燃えないため、より確実に火を消せることになります。
消火器は、どちらにも言えるのが、小型のものでも、3kgほどの重さがあり、置く場所もそれなりに必要です。これを引っ越す度に持ち歩くというのは、ただでも荷物がある中、デリケートなものが加わり、面倒です。
もうちょっと、使い勝手のいい、便利なものはないかと調べたところ、これならと感じたのが、『ファイヤーロックEX』などのスプレータイプのものです。

どちらも、似たような内容だったのですが、価格が安い『ファイヤーロックEX』にしました。どういうものかというと、液体を噴射して、スプレーのような感覚で消火するものです。
消火具は、消火器よりも、消火する能力が低いという話ですが、この動画を見ると、このくらい消火できれば、出火したばかりの初期消火では、かなり役に立ちます。
これらには、便利なところも多く。まず、500g程度で軽く、持ち運びに便利で場所も取りません。重い消火器と違い、キャンプなどのアウトドアにも使いやすいです。
液体が、無害なため、処分も難しくないです。消火器の場合、最近は、消火器の価格に引き取り料が含まれているものが多いのですが、専門業者に処分してもらうことになり、手間がかかります。
品質保証期間に違いがあり、消火器が5年~10年ほどに対して、こちらは、5~7年くらいとやや短め。ただ、価格も安いだけに、買い替えればという話にはなりそうです。
いつ使うか分からないだけに、場所を取らず、持ち運びにも便利、処分も簡単な方が、メリットが大きいです。