ここが凄い!
・作業系がメイン、RPGはオプションと考えれば、豪華な作り
・修理作業はテンポ良く、畑は、土作りからと細かい
・畑の他、養鶏、牧畜、温室栽培なども
・旧式のトラクターから今時なものまで、農機具も細かく多彩
・荒れ果てた農場の修理から始まり、ドンドン良くなるのが楽しい
・単身で農業を始め、話が進むと奥さんと子供ができ、家族にもなる
・日本語対応、音声は英語
作業系ゲームに、少し展開があるものを探したところ、『Farmer’s Dynasty』がありました。評価は、正直振るわないものの、実際にプレイしてみると、個人的には、かなり面白く、楽しめています。
このゲーム、どんなゲームかというと、祖父の荒れ果てた農場を主人公が引き継ぎ、お金も無く、農機具もない状態から、あちらこちらを自力で修理し、立て直すというものです。

建物の屋根も壊れ、壁に穴が開いてたりという状態なのですが。この農場、ボロボロながら一通り揃っており、養鶏小屋や牛舎もあれば、温室ハウス、農機具 トラクターなどが置ける広めのガレージもあります。
きのみきのまま、ふらっとやってきた主人公は、周りの農家の手伝いをしながら、古い農機具を貰い、徐々に農家らしくなります。
農家の手伝いというのは、壊れた納屋を直したり、代わりに畑を耕したり、人の世話をしたりなど様々です。
いろんなやり取りがあるのですが、納屋や温室を修理するお金が無く、もし修理してくれたら、使っていない古い農機具をあげるよという流れになります。
農機具も揃い始め、畑の作り方も徐々に分かり、成長していくところに面白さがあるのですが。畑作業が細かいため、その段階も長く、発展する感じが楽しめます。
農業の予備知識は、特に必要なく、周りの農家との会話から、なんとなく分かってくるという感じです。主人公の農場の近くに小さなスーパーがあり、そこの人に聞くとだいたい分かります。


このゲームの修理作業は、クリックするだけと簡単でテンポ良く進められます。基本的には、修理に必要な資材は、用意する必要がなく、使い放題。しかも、自由に足場も組めます。
見るからに壊れているところは、そこへ行き、修理となるのですが。見た目では、修理が必要か分からないところがあり、その時は、モードを『技師の目線』に切り替えれば、修理が必要な場所が赤く表示されます。
このゲーム、農業がテーマの作業系ゲームに、RPG要素を加えたところをアピールしているのですが。RPGをメインに考えると、しっかりしたストーリーがある訳ではなく、登場するキャラクターとも、当たりさわりがない感じで、主人公との関わりが希薄なため、そこが評価を下げるポイントのようです。
ただ、これが、農作業の作業系ゲームをメインに考えると、畑は、単純に種をまいて、成長したら刈り取るだけというものではなく、土を耕し、肥料をまき、土をならして耕作できる状態にしてから、種をまき、収穫後には、残った藁(わら)も使うため、かなり細かいです。
ちょっと分かり難かったのが、どの作業に、どの農機具を使うかです。ここさえ分かれば、畑が使えるようになり、穀物は高く売れるため、農場が軌道に乗りやすくなります。

とりあえず、こんな感じという紹介になるのですが。近所の手伝いで最初に手に入るのが、旧式トラクターです。このトラクターは、何もついていないため、ただの乗り物状態です。
これに、近所の手伝いを続けていると、次々と農機具が手に入り、それをトラクターの後ろに取り付け使います。

これが、土を耕す農機具です。それを引いて、広い畑を耕します。これは、作物を収穫した後に行い、土作りには重要です。


次が、堆肥(たいひ)や肥料をまく農機具です。円筒のものは、農場の牛や鶏の糞からできた堆肥(たいひ)を入れ、四角の方は、購入した肥料を入れてまくものです。

耕作するために、地面をならします。畑の土作りでは、この3つをやると完璧な状態になり、収穫量も期待できるのですが。そこまでしなくても、手持ちの農機具だけでとりあえず土をならし、種をまいて、収穫も可能です。

畑の土ができたら、播種機(はしゅき)をトラクターの後ろに付け、種をまきます。種も種類があり、小麦、大麦、トウモロコシなど様々です。

育った小麦などを収穫するには、ハーベスターという大きな農機具が必要になり、これ自体が動きます。このハーベスターも、収穫する作物により、パーツを付け替えたりします。

ハーベスターで小麦を収穫したら、農場のサイロに入れて保管します。


その後、売りたい時に、トレーラーをサイロに横付けして、小麦を積み、市場で売ります。この網があるところで、荷台を上げ、下に小麦を落とせば、お金が入ります。

収穫した後には、畑に小麦の藁(わら)が残ります。トラクターの後ろに集草機を取り付け、散らばった藁を長方形のブロック状にします。

この状態になると、積み込むことができ、保管したり、牛舎へ持っていき、牛のエサになります。
鶏小屋や牛舎から出る糞から堆肥が得られ、それを畑で使い、収穫後の藁は、牛のエサという流れが実感でき、農場は、こういうものなんだなと感じました。

大きな倉庫があり、サイロに近く、扉がないところが、種や肥料の保管場所です。そこに、肥料をまく農機具や種まきの播種機を運び、肥料や種を補充します。

種や肥料の保管場所を曲がったところに、燃料を補充するところがあります。車やトラクターなどが燃料切れで動かなくなると、200ドルほど払い補充してもらうことになるため、燃料切れになる前に、ここで補充するか、ガソリンスタンドで補充することになります。
ここの燃料は、ガソリンスタンドで購入し、補充されるのですが。ガソリンスタンドで買うためには、車などに乗って行かなければならず、歩いて買いにいっても、買うことはできません。
農業の知識が、全くなかったこともあり、畑の土作りだけでも、いくつか段階があり、農業のイメージが変わりました。土の作り方が分かると、我が家の小さな家庭菜園でも役立ちそうです。
ゲームなため、実際の大変さは分からないのですが。どうやって畑の土を作るか、作物を育てるのに何が必要か、どこで売ったらいいかという一連の流れが、理解できた気がします。
作業系ゲームがしたい時に、このゲームをするなら、ちょうど良く、無心になって、楽しめます。他の農家を手伝いに行く時は、最高時速が、時速23kmくらいのトラクターを走らせるため、4,5分くらいかかることもあります。
旧式トラクターは低速ながら、馬力はあるため、道路を走らず、目的地へ丘や野原を突っ切るように進めば、そこまで時間はかかりません。
バスに乗ることができ、どんなに離れたところでも、トラックやトラクターなどの乗り物がある場所に、瞬間移動は可能です。
それでも、旧式トラクターを走らせての移動が度々あるため、それが気長に楽しめるかどうかはあります。

このゲームは、畑を抜きにして、養鶏、牧畜、ハウス栽培でも、稼ぐことはできます。養鶏の場合、鶏の数を増やし、卵を自宅の台所で加工すれば、そのまま卵を売るよりも高く売れます。
ただ、安定して、大きく稼ぐには、畑を使った農業になり、あちらこちらの土地を買い取り、規模を大きくすれば、数千ドル、何万ドル単位で稼げます。
手間が少なく、一時的に一気に稼ぐなら、原材料を手に入れての加工です。原材料を大量に買う資金は必要になるものの、加工すれば、何倍かで売れるため、大きなお金が簡単に手に入ります。
オープンワールドなため、あちらこちらを車で走り周り、誰から原材料が手に入るか、誰に売れば高く買ってくれるかを知る必要があります。
原材料を売ってくれる人は、いろんな人に話かけ、『交換』の選択肢が出る相手です。高く買ってくれるところは、移動販売なのか食品を屋外で販売していて、小さなバルーンを上げているところは高く買います。


このゲームでは、稼いだ資金を使う当てが多いです。農機具も、旧式から高性能なものまで様々あり、作業別に種類も多く。その他、種を買ったり、牛や鶏を買ったり、エサや肥料もあり、広めの家に手を加えることもできます。
個人的な感想としては、作業系ゲームとしては、いろいろできるため、凄いゲームです。近々、Farmer’s Dynasty 2も発売されるのですが、1でも、かなり楽しめています。
こんな方にオススメ
・農業に興味がある方
・リラックスして、気長にゲームを楽しみたい方
・作業系だけではなく、少し展開が欲しい方
・遊べて、勉強にもなるものがいい方